長年、夜勤のある職場で看護師をしていた管理人です。慢性的な睡眠不足に疲れてしまい、今は日勤のみの職場に転職をし、毎日充実した生活を送っています。このサイトで、睡眠不足に悩む看護師のお役に立てたら嬉しいです。このサイトに関するお問い合わせは以下のアドレスまでお願いいたします。
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睡眠不足が大病のきっかけになると聞いても、何だかピンときません。しかし、最近の研究結果や臨床では、その危険性が明らかになっている事も確かです。睡眠不足は知らず知らずのうちに、心身を傷付けてしまい、大病の一因になっているようです。
ある睡眠専門医によれば、「健康な若者の睡眠時間を4時間に制限してみると、たった一週間で初期の糖尿病患者のような高血糖状態になった」(シカゴ大学研究チーム)という驚きの研究報告があるようです。
睡眠不足によって、体内の血糖値をコントロールするインスリンの働きが低下することが原因だそうです。これは食欲と代謝を司るホルモン、「レプチン」と「グレリン」のホルモン異常によって起こります。寝不足になると食欲を増加させて血糖値をあげる「グレリン」が増え、食欲を制御する「レプチン」が減るのです。
看護師なら夜勤の休憩時間に、こってりした夜食や甘いお菓子を食べたりしたくなるのも、このホルモンバランスが崩れている証拠ではないでしょうか。
人間の体の免疫機能が活性化するのは、副交感神経が優位になる睡眠中にです。つまり量・質ともに十分な睡眠をとっていれば免疫力が上がるのですが、その中にはがん細胞を見つけると攻撃して死滅させるNK(ナチュラル・キラー)細胞という免疫細胞もあります。この細胞がきちんと働いているうちは、がんになりにくい状態です。睡眠不足になるとこのNK細胞は活性化しなくなってしまいます。
また、乳がんの発生を抑える「メラトニン」というホルモンもバランスを崩します。ハーバード大学で実施された研究では、夜勤がある看護師の乳がん発生率が高いという結果があるようです。要するに、睡眠不足で交感神経がオンになっている時間が長いと細胞や遺伝子を傷つける活性酸素が発生する危険が高まるということです。
国立精神・神経医療研究センターが睡眠不足の精神面への影響を研究したところ、わずか5日の睡眠不足で、不安や混乱が強まり、抑うつ感が強まることが判明しているようです。そもそも睡眠の役割のひとつに、脳と心身の疲れを取り除く作用があるのです。睡眠中の成長ホルモンの分泌により組織を再生して、さらに記憶を整理してマイナーな感情を消してくれたり、必要な情報をしまいこむ事ができるのです。ですから、睡眠が不足することにより、適切に記憶することができなくなり、マイナスな感情がたまっていく結果にも繋がるのです。